「岩内町空き家等対策の推進に関する条例」制定について

◎「岩内町空き家等対策の推進に関する条例」制定の背景

近年、適切な管理が行われていない空き家等及び空き地が全国的に増加しています。
適切な管理が行われていない空き家等は、老朽化による倒壊や建築材の飛散、屋根からの落雪の危険、不審者の侵入や放火の恐れがあります。
少子高齢化等の影響を受け、空き家等に関する問題は今後も増加・深刻化していくことが予想されます。
そこで、町民の皆さんへの空き家等問題に対する関心を惹き起こし、地域全体でその対処方策を検討・共有できるよう機運を高め、所有者・町・関係機関が協働して空き家等に関する対策を進めていくため、町では平成30年9月に「岩内町空き家等対策の推進に関する条例」を制定しました。

◎「適切な管理が行われていない空き家等」とは

「空き家等」には、住宅に附属する塀などの工作物及びその敷地も含まれています。
条例では、「適切な管理が行われていない空き家等」を、下記のとおり定めています。

・そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態
・そのまま放置すれば著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態

上記のいずれかに該当する空き家等を「特定空き家等」といいます。特定空き家等は、条例に基づく措置の対象となります。
また、この条例では、現に使用されていない「空き地」も対象としています。

 

◎空き家等への町の対応は

条例では、近隣住民の方からの情報提供等により適切な管理が行われていない空き家等があると認められたときの町の対応を、下記のとおり定めています。

①調査 空き家等の所有者等を把握し、管理状態の調査を行います。
②助言 空き家等の状態改善のため、助言や必要な情報の提供を行います。
③認定・指導 助言を受け、なお状態が改善されない場合には、特定空き家等に認定し、所有者等へ指導を行います。
④勧告 指導を受け、なお状態が改善されない場合には、所有者等へ勧告を行います。
⑤命令 勧告を受け、なお状態が改善されない場合には、所有者等へ命令を行います。
⑥公表・過料 正当な理由なく命令に従わない場合は、所有者等の氏名等を公表します。また、命令に違反した場合には、50万円以下の過料に処されます。

 

◎所有者や管理者の責任とは

条例では、空き家等及び空き地の所有者や管理者の責任を定めています。
空き家等及び空き地の所有者や管理者は、その所有・管理する空き家等及び空き地が周辺の生活環境に悪影響を及ぼさないよう、自らの責任において適切に管理しなければなりません。
所有・管理する空き家等が倒壊した、屋根や壁の建材が飛散した等、空き家等が原因で近隣の家屋や通行人に被害を与えた場合には、原因となった空き家等の所有者や管理者が責任を問われる場合もあります。
空き地に関しても、敷地内に生える雑草や木を管理しないまま放置しておくと、害虫や悪臭が発生するほか、不法投棄や放火といった犯罪行為の被害を受ける恐れがあります。

 

◎危険な状態になる前に、定期的な点検を

近年の異常気象により、岩内町内でも、今までに経験したことがないほど強い風雨が発生するようになりました。空き家等及び空き地を放置しておく危険性は、日々高まっています。
使用する人のいない空き家等は、急速に劣化が進みます。換気されないことにより溜まった湿気によりカビが発生したり、水が蒸発した後の排水管から害虫・害獣が侵入したりする恐れがあります。
相続等により空き家等を所有・管理することとなった人は、月1回程度の定期的な点検を行いましょう。
・空き家点検チェックリスト

 

◎空き家や空き地の活用を

空き家等を今後も使用する予定がない場合には、解体処分することで、空き家等の倒壊等の問題を避けることができます。
空き家の解体を検討している方で、解体事業者の選定に迷っている方は、下記一覧をご参考ください。
・解体事業者一覧
また、空き家等を第三者に売却・賃貸する方法もあります。
空き家等の売却・賃貸を検討する場合には、民間不動産事業者に相談するほか、しりべし空き家BANKでも相談を受け付けています。
なお、空き地の売却・賃貸を検討する場合には、岩内町空き地バンクでも相談を受け付けています。
どちらのバンクも、岩内町役場 都市整備課(2階14番窓口)で相談を受け付けています。お気軽にお問い合わせください。
しりべし空き家BANK HP
岩内町空き地バンク 公式HP